Recurrent Admire

りかれんと・あどまいあー。

[学校・英語・ICT・リカレント・家庭]教育、教職員のウェル・ビーングなどについて

学校に行かなければ、得られないもの

f:id:pbtakaki:20200910134047j:plain学校に行かなければ、友だちに会えない。

学校に行かなければ、先生に会えない。

学校に行かなければ、教室や図書館の空気を吸えない。

学校に行かなければ、校門や校舎のたたずまい、植えられた植物たち、そうしたものたちがかもしだす向学心みたいなものを感じられない。

 

友だちに苦しめられた人。

先生に苦しめられた人。

集団が怖い人。

学校の匂いや、受験勉強を強要してくるどこにも行けない壁とか、

あるいはそのシステムすべてへの嫌悪感。

「学校」によって傷つけられた人、申し訳ない。

私は何の代表者でもないが、先に謝っておきます。

 

ともかく、学校に来れば、人と会える。

勉強する、学ぶ、習得するという、大変であったり、単調であったり、退屈であったり、苦痛であったりするものを、師や仲間と共に乗り越えられる可能性がある。

それが2人、3人、10人、30人という大多数になる可能性もあって、

帰属感をもてる一生モノの思い出の場所を得ることができて、

そこに何年間かしっかり通った、という自信を得ることもできる。

 

2020コロナを経験した私たちは、学校に行かず、オンラインで学習をした経験をもつことになった。

オンライン授業について、多数の生徒は評価し、続けて欲しいと言っているようだ。

♦休校中のオンライン授業経験者、8割以上が継続希望 | リセマム https://resemom.jp/article/2020/04/27/56013.html

♦オンライン授業に関する中学生とその親の実態調査 https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1885.html

 

オンライン教育が充実していた韓国の高校生は、対面を求め、一人で課題に取り組むことは「面倒だった」と考えている人もいるようだ。

私の周りでは「オンライン授業は無意味な時間」などと、否定的に考える人が多いです。学校で受ける授業と比べて、できないことがたくさんあるし、環境面でも集中しづらかったです。

♦韓国の高校生はどんなオンライン授業を受けてるの?一人で課題解くのは「面倒」|高校生新聞オンライン|高校生活と進路選択を応援するお役立ちメディア https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/6778

 

オンライン授業などによって、「自律した学習者」についての論議が深まった。

学校に行く、行かないに関わらず、生徒たちは「自ら主体的に学ぶ」「自律した」学習者にならなければならない。

そういう生徒に対して、[アダプティブ=個別最適化]された学びを、これからの学校は提供していかなければならない。

 

自律した学習者が集まった学校で、しかし活発な議論や、創造的な話し合いや、刺激のしあいや、ライバルとの(たのしいほうの)競争や、集団でしか成立しえない活動ーー人間社会は常に集団でできているーー、そういった活動ができれば、学校は「来たほうがいい学校」になるんじゃないかと思う。

 

ところで「来たほうがいい」と言っている主語は、常に教職員側である。

「行ったほうがいい」「明日も行きたい」学校、というとき、生徒目線になる。

このブログの書き手が生徒ではないので、教職員側から考えてみているが、生徒の立場を「とりあえず想像」してみることを忘れずに、やっていきたい。