部活動のキャプテンの決め方について
新しく部活(運動部)を受け持ったら、6月頃に総体があり、3年生が引退した場合、その頃に、新しいキャプテン(部長)を決めなければならなくなる。
それを見越して、新米先生がやっておいたらいいことについて。
とりあえず、お試しキャプテンとして、1日交代で全員にキャプテンをさせる期間をつくる。
そうして、キャプテンの仕事を体感、理解するとともに、周りの人がどのように動いてくれるか、動いてくれないかを体験させる。
キャプテンの仕事って大変だなあ、と思ったら、以後、よきフォロワーとなってくれる場合がある。
キャプテンを、子どもたちに話し合って決めさせる場合。
子どもたちが責任をもって、この人にならついていける、という形で決めて、以後、そのリーダーのもとでうまくまとまっていけるのなら、それでいい。
けれど役職だけ任せ、苦しいところはさせて、実は影の番長のような人がいたりすると、チームはうまくまわらなくなる。
どうしてもキャプテンをやりたい人が複数人いた場合、しこりが残ったり、派閥ができたりする。
そこで、最終的にキャプテンは教師が決める、とすると、子どもたちは教師にコントロールされているような気分になる場合がある。
そのような形で決まったリーダーは、教員の息の掛かった手先、ととられる場合がある。
キャプテンを任せられることがありがたき幸せ、となるようなカリスマ的な指導者になったら、自分の名前で任命するのもいいかもしれないが・・・。
あるいはどうせ先生が決めるのなら、話し合いをしても無意味と思われることがある。
その場合、以後、リーダーの言うことを聞きにくくなるし、リーダーはごますり名人と蔑まれることにもなってしまう。
そこで、先輩からの意見を聞いておく。
先輩の声は、子どもたちはすんなり聞いてくれやすい。(ある程度立派な先輩ならだが)
○○先輩の言葉、とせずに、「ある先輩はこう言っていた」「こんな意見もあった」と伝えると、プライバシーも保たれるし、次年度、自分が引退した際に自由に発言してくれやすくなる。
強い部や、伝統ある部の場合、キャプテンの親が保護者会の長にならなくてはならない場合がある。
キャプテンになったことで、その生徒の保護者が部活を取り仕切らなければならない組織構造だとしたら、保護者とも協議をする必要がある。
ただ、保護者の介入を許すと、部活動運営はレベルが上がる。
最終的に、投票で決めるのか、教師がジャッジして選ぶのか、とことん子どもたちで話し合い決めるのか、そのあたりもいっしょに考えていけるといいと思う。
なんにせよ、その決定方法をとる理由を子どもたちに伝えてやるといい。
おさえておくべきは、話し合って決めた結果には文句を言わず従うこと。
文句があるなら、最後まで議論しつづけることが必要。
決まらないなら、ずっと仮キャプテンというのもいい。
試合ではゲームキャプテンが必要だが、それも交代でやらせてもいい。
たいていは、決まったリーダーが必要だと、子どもたちの中でも意見のすり合わせが起きるものだ。